ももとらサロン

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【ニューノーマル対応】時代のうねりをキャッチする情報収集方法【アップデート】

こちらは実務経験30年のベテランマーケターが「ニューノーマルに対応したマーケティング実務のノウハウやテクニック」を無料で公開する連載企画の3回目の記事となります。
主に若手ビジネスマンやマーケティング初心者の方を対象に、わかりやすく解説していきます。

今回のテーマは「時代のうねりをキャッチする情報収集方法

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どうぞ最後までご覧ください。

 

この記事の概要と進行キャラクター

この記事は若手ビジネスマンやマーケティング初心者の方向けに「マーケティングにおける情報収集の基本」とあわせて「ニューノーマルに対応した時代のうねりをキャッチする情報収集の考え方や具体的な方法」についてわかりやすく解説したモノです。

そして、こちらの記事では下の4つのキャラクターが登場して、それぞれのかけ合いやおしゃべりで楽しく進行していきます。

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どうぞよろしくお願いします。

記事の信頼性

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この記事は実務経験30年のベテランマーケターで、広告代理店のマーケティング部長を務め、現在はマーケターと工場経営の二刀流で活動している「ももとら」が執筆しています。

また、広告代理店では若手社員向けのマーケティング研修も担当してきましたので、初心者の方にもわかりやすくお伝えできると思います。

読者の悩み

入社3年目のサイです。 この度、初めてマーケティング戦略を担当することになりました。早速、上司から調べものを依頼されて、先輩の見よう見まねでやってみてはいるものの、どうにもうまくいきません。マーケティングの情報収集って何かコツがあるんでしょうか?ぜひ、教えてくだサイ!!

入社5年目のシカです。昨今は社会情勢が不安定なので、マーケティングの情報収集もこれまでのやり方だけでは不十分なんじゃないかと感じている次第です。時代や社会の変動をスピーディーにキャッチできるような情報収集のノウハウを知りたいです!!

おまかせください。 皆さんのご相談にお応えします。

この記事のメリット

この記事をご覧いただき、実務で活用すると、以下のメリットを体感していただけると思います。

メリット①
日常業務の「情報収集のスピード」と「情報の精度」が格段にアップします。
上司から「仕事ができる有能な部下」として一目置かれ、これまで以上に仕事の成果が出しやすくなるでしょう。業績評価のアップにも役立つかもしれません。

メリット②
実務で活用する情報のクオリティが各段にアップして常に周囲から一歩リードできるため、日常業務(会議やディレクション業務など)でイニシアチブを発揮することができ、ライバルから一歩抜きんでることができるでしょう。

メリット③
ニューノーマルに対応した情報が収集できるようになるため、あなたはチームの中で独自な存在となり、これまで以上にメンバーから信頼を獲得し、業績に大きく貢献することができるようになるでしょう。

 

マーケティング情報の構造を理解する

情報収集を始める前に、マーケティングで活用する情報がどうなっているのかという「マーケティング情報の構造」について理解していきましょう。

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まず、マーケティングの構成要素として以下の6つ情報ジャンルが存在します。

ザクっと整理すると、6つ情報ジャンルのそれぞれに以下の情報がぶら下がります。

自社の動向
⇨資産、人材、設備、特許、商品・サービス、技術、イノベーション、マーケティング活動、顧客レビュー…etc

社会の動向
⇨コロナ禍、国際情勢、SDGs、環境、地域、人口、財政、経済、産業、医療福祉、文化、消費…etc

市場の動向
⇨規模、成長率、機会、需要、供給、市場競争力、商品サービス、コスト、流通、プロモーション…etc

生活者の意識・行動
⇨価値観、経済性、家族構成、職業、学歴、趣味、交際、衣食住、移動、情報行動、消費行動、商品サービス選択重視点、ITリテラシー、生活満足度、ブランド関心度、SDGs関心度、コロ○関心度…etc

競合の動向
⇨ターゲット、市場シェア、商品独自性、価格帯、物流、財務状況、テクノロジー、プロモーション、web UI・機能、カスタマーサポート、SNS戦略、コンテンツマーケティング活動、顧客レビュー…etc

テクノロジーの動向
⇨AI、IOT、生体認証、DX、5G、サイバーセキュリティ、ブロックチェーン、クラウドコンピューティング、フィンテック、CASE、デジタルヘルス、スマートシティ、HR…etc

さらに、それぞれの情報が「過去」「現在」「未来」の三次元に分類されます。
チャートにもありますが、情報のボリュームや内容は「過去」が濃く、「現在」「未来」に向かうにつれて薄くなっていく傾向があります。

そして次はマーケティング情報には以下の特性があるということを確認していきましょう。

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上記は海に浮かぶ氷山に例えて、マーケティング情報が「表に出ている情報」と「隠れていて見ることができない情報」に分類されていることを表しています。

「隠れていて見ることができない情報」は、その情報を保有する企業のビジネスの独自性をダイレクトに構成するものであり、競争戦略上、非常に価値がある情報と位置付けられます。 

ここまでマーケティング情報の構造について整理してきましたがいかがでしょうか。

マーケティング情報の構造

  • マーケティング情報には「自社」「社会」「市場」「生活者」「競合」「テクノロジー」のジャンルがあり、それぞれ「過去」「現在」「未来」に分類される。

  • マーケティング情報には公開情報と非公開情報があり、非公開情報はそれを保有する企業のビジネスの独自性を構成する、極めて価値が高い情報と位置付けることができる。

情報収集の考え方

ここまでで、マーケティング情報にどのようなモノがあるのかということを整理してきました。

ここからはマーケティング情報を収集していく考え方についてお話していきたいと思います。

テーマによりますが、マーケティングプランニングを進めていく過程で「必要な情報を収集できている状態」と「必要な情報が収集できない状態」という「情報収集のムラ」が生じてしまうことが多々あります。

目指すべき状態は「マーケティングプランニングに必要な情報をムラ無く効率的に収集する」ことで、次のような状態を示します。

「自社」「社会」「市場」「生活者」「競合」「テクノロジー」のそれぞれのジャンルにおいて必要不可欠な「情報の内容」と「情報の鮮度」を入手した状態。

 

しかし「このような状態になることはほぼ無い」というのが現場の実態だと思います。

「自社」「社会」「市場(新興市場は除く)」の情報は比較的収集しやすいです。

政府、行政、その関連団体、産業界や金融界、調査機関などからそれらの情報が提供されていて、ネット検索すれば相応の情報を入手することができます。

しかし、それらの一次情報を利用した二次的なモノとして、フィルターがかかっていたり、ノイズが含まれている情報も多く存在しているので注意も必要です。

「生活者」「競合」の情報はその市場にもよりますが、鮮度の高い情報を収集すうことの難易度が高くなります。

「生活者」の情報は、必要なテーマがセグメントされて専門の調査が必要であったり、「競合」の情報はだいたい企業秘密となっていることが多いためです。

この場合は「無い情報を開発したり、発想していく」ことが必要になってきます。
また、このプロセスで開発した情報は、調査機関が独自調査の情報を販売しているように、相応な価格で取引できることもありますので、知恵の絞りどころと言えるでしょう。

「テクノロジー」の情報は更新が速く頻度も多いということと、企業秘密で厳重に管理されているケースが多いため、必要な内容と鮮度をクリアする情報を収集するのは特に難しいと考えた方がよいでしょう。

このジャンルの一次情報を扱えるようになれば、ビジネス上、非常に有利な立場に立てると思いますので、スタートアップの方々とのコラボレーションなど、こちらも知恵の絞りどころと言えます。

情報収集の具体的方法

それではここから情報収集の具体的方法についてお話します。
何も考えずに膨大な情報と向き合っていても、エネルギーと時間を消耗するだけです。

重要なのは、
「独自の情報選択眼と情報収集ルールを持つ」
ということ。

 

 ここでは私の情報収集のケースを紹介します。

独自の情報選択眼を持つ

  • 具体的な情報収集行動に入る前に情報収集の仮説をつくり、検証しながら情報を収集していく。
    ここで言う仮説とは「今起こっていること(これまでに起こったこと)」を整理し、「これから何が起こるのか」を想像したラフな状態のシナリオを示します。
  • できるだけ一次情報(情報発信者からダイレクトに入手する情報)で組み立てる。
  • その時の情報収集目的やアウトプットにマッチしているものだけを残す
  • 信頼できる情報源だけを活用する。

情報収集のルールを持つ

  • 情報収集にかける時間を決めておく。
  • 情報収集はバランスを重視。必要以上に収集しない。
  • 自分のネットワークと足を使って情報を開発し研究する。
    フィールドマーケティング
  • NDA(秘密保持契約)と著作権を遵守する・遵守させる。

そもそも私はネットでかんたんに収集できる情報の価値は、リアルタイム性が高いもの以外は、その情報価値が低いことが多いと考えています。

なぜなら誰もがその情報を入手できるからです。

そこにエネルギーと時間をかけても独自性を生むことは難しいでしょう。

情報収集行動そのものにも「どうやって独自性をつくり、情報価値やその情報から生み出されるモノの価値を高めていくか」という問題意識を持ちながら作業を進めていくことが重要だと考えています。

それでは「どうやって独自性をつくるのか」。

ポイントは「他者がやらないことをやる。」ということに尽きると考えます。

  • 仮説の独自性を磨く
    情報を組み合わせて仮説をつくり、情報収集をしながら仮説の検証を進めていく訳ですが、仮説の段階から他者と差異化してしまうよう心がけています。
  • 人が使っていない情報源を持つ。
    独自取材を実施する。
    また、日頃から独自研究をやるようにしています。
    スローペースでも良いので地道に仮説のストックを仕込んでおくように心がけています。
  • 本質に悩んだら歴史や専門家の声に立ち戻る。
    独自性があってもそれが身勝手な内容であっては市場で相手にされることはありません。求められている「モノコトの本質」から、自分が作っている仮説がブレていないか悩んだら、歴史が証明してきた事例や、専門家の意見に立ち戻って検証することにしています。

また、私が活用している主要な情報源についても紹介します。

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情報を収集し仮説を考えるための情報源

世論・出来事(国内/海外)
⇨テレビ、新聞の報道、SNSのニュース記事
主にリアルタイムな情報収集に活用していますが、新聞の論評などは、仮説立案の補助的ツールとしても活用しています。

コロナ政策、SDGs政策
⇨政府や行政の発表や専門家の意見
今や、将来のマーケティング環境を考えるための必須情報です。
一次情報を収集しています。

企業・商品の動向
⇨着目している企業のニュースリリース
⇨決算発表、ホワイトペーパー

⇨アンケートパネル
モニターとして登録し、新商品開発やプロモーションなどをテーマとしたアンケ

ートに解答することを介して情報素材を収集しています。

売れ筋動向
⇨各種プラットフォーマーやメディアが発表する売れ筋ランキング

⇨フリマやオークションサイト
⇨家電量販店、スーパー、コンビニ...etcのリアルのシェルフ(棚割)チェック

これらは販売トレンドを手軽にキャッチでき、消費そのもの兆しを映す鏡のような情報源だと考えています。

生活者の意識と行動
⇨各種調査機関や行政などの各種アンケート調査、ビッグデータ解析、インタビュー調査...etcの調査結果

生活者の意識や行動を大まかに把握するのに便利です。ただし核心を突く内容は有料となっていることが多いため、必要に応じて購入する場合もあります。

⇨国会図書館などの大型図書館の蔵書、文献
⇨Yahoo!知恵袋などのネット上のQ&Aサービス

活用の仕方によっては情報の宝の山になることもあります。

仮説を検証するための情報源

ビジネスの成功事例/失敗事例
⇨書籍、専門誌、動画(過去番組)

⇨人的ネットワークを活用したキーマンへのインタビュー

こちらはビジネスやマーケティング活動の大局観や本質的な考え方や真理的なファクトを収集するためにチェックしています。収集できる情報にムラは生じますが、貴重なヒントを発見することもあります。

識者の声、賢者の意見、時代観
⇨書籍、各種文献
こちらは仮説立案で立ち往生したときや、自主的な研究などに活用しています。
考えている仮説やアイデアが身勝手なものになっていないか、大きな時代のうねりの中でどう位置付けられそうかなどの問題意識を持って情報収集しています。

ポイントは「情報そのものを収集すること」と「仮説立案に必要な戦略や考え方を検証すること」の両輪で情報に向き合っていくということになると考えています。

まとめ 時代のうねりをキャッチする「トレンド」という視点

私は今回のコロナ禍を踏まえて、従来から良く耳にしてきた「トレンド」という言葉に再注目しています。

「トレンド」とは、様々な「流行」の意味で活用されるが、ここでは、長中期的に見て、生活者が求める価値観、行動、商品・サービスなど、「時代に求めるモノ、そのもの」といった意味合いでとらえています。

コロナ禍で従来の市場構造が変質し、生活やビジネス環境のニューノーマル化が加速度的に進行しています。ここでライバルに先んじてアフターコロナのトレンドを創造することはビジネスでの成功の大きな原動力になります。

先ほどもお話しましたが、膨大なマーケティング情報から、どのように「トレンド」を見つけ出していくのか、そこに「これが正解」というものは無いのですが、マーケティング情報と向き合う中で「独自にトレンドの芽を探し出そうとうする意識と行動」を継続することが重要なのだと思います。

コロナ禍でも業績が好調な企業や新たな事業や商品を生み出している企業の共通点は、「時代」の流れをつかんでいて、視野が広いことなのではないだろうかと思います。

私も意識的に「視野を拡げる」「視野を拡げた上で発想する」という行動パターンをルーチン化していきたいと意識しています。

まずは業種業界を問わず,「社会のトレンドの芽」に触れるようにして、そこで仮説を発想したモノを対象に、それを構成する情報を収集していくことをルーチン化したいと考えています。

まずは世の中全体の流れを大局的に把握した上で、市場で何が起きているのかを検証する。そして顧客の状況を確認する。

このプロセスで「今起こっていること」を整理「今から何が起きそうなのか」を発想していく。
「過去・現在」を整理し、「未来」を想像した上で、それを実現するコンセプト、ベネフィット、テクノロジーやソリューションなどの情報を深掘りして確認していけば、それなりに発想を具体的なモノとして拡げていけるのでは」ないだろうかと思います。

後は打席に立つ数を増やして、継続的に実行していくこと。

この際に、留意したいポイントとして、トレンドは「追いかけるのではなく」、「先回りする」ことが重要だと思います。 当然ですが、追いかけている間はいつまでたっても時代を後追いすることになってしまいますからね。

また、自主的に「トレンド研究」をしてみることも有効だと思います。

「そんなことして何になるの?」という声が聞こえてきそうですが、自主的に実施した「トレンド研究」は、確実にあなたの仕事のバックボーンとして役立ちますし、新しいビジネスの何かのきっかけになったりすることもあり得ます。

さらに「ストック型の情報資産」として日の目を見ることが無いとも言えません。

この「トレンド研究」のポイントは自分がいる業界にとらわれず,広く世の中を俯瞰して、発想してみることだろうと思います。

教育機関や企業の研修教材になりそうですね。

結構、良い価格で売れたりなんてことが無いとは言えません。

最後までご覧いただきありがとうございました。

今後もどんどん新しい記事を投稿していきます。ぜひ「ももとらのマーケティングレッスン」をご活用ください。

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