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こちらは「【連載企画】実務に役立つマーケティングテンプレート特集」の8回目の記事です。
連載企画の概要はこちらをご覧ください。
momotorasalon.com今回はセグメンテーションフォーマットです。
これはマーケティング資源を投下する市場やターゲットを細分化して設定するフレームワークです。
マーケティングの全体プロセスにおけるセグメンテーションの位置づけについては以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
さて、質問です。
会議や打ち合わせでアイデアを出した時に「もうちょっと具体的にしてよ」って言われたことありませんか?
・・・ありますね。
先日なんか軽くキレ気味に言われました。
アイデアなんだから抽象的なのは当たり前なんですけどね。
でも大丈夫です。
実はあなたが考えたアイデアに今回ご紹介するフレームワークを付け加えることで、あなたが提案する内容がとても具体的になります。
それが今回ご紹介する「セグメンテーションフォーマット」です。
- この記事の概要と進行キャラクター
- 記事の信頼性
- 読者の声
- この記事でわかること
- この記事のメリット
- セグメンテーションについて
- セグメンテーションが重要な理由
- セグメンテーションの進め方
- セグメンテーションの変数とは
- セグメンテーションフォーマットの作成方法
- セグメンテーションフォーマットの検討方法
- セグメンテーションのチェックポイント
- セグメンテーションフォーマットの記載例
- セグメンテーションフォーマットのテンプレート
- まとめ
この記事を読むことで、このフレームワークの活用方法がマスターでき論理的で説得力が高いプレゼンテーションができるようになります。
なぜならこの記事は広告代理店のマーケティングセクションで磨き込まれたノウハウが凝縮されていますからね。
どうぞ最後までご覧ください。
この記事の概要と進行キャラクター
今回もいつものキャラクターで楽しく進行していきます。
どうぞよろしくお願いします。
記事の信頼性
この記事は実務経験30年のベテランマーケターで、広告代理店のマーケティング部長を経験し、現在はマーケティングサポート事業を経営している「ももとら」が執筆しています。
数々のマーケティング研修を担当してきましたので、初心者の方にもわかりやすくお伝えできると思います。
読者の声
先日の打ち合わせでアイデアの提案に失敗したサイです。
「具体的じゃない」って怒られました。
どうしたらいいか教えてくだサイ!!
マーケティング起業したシカです。
私もすごく興味があります。
ご指導よろしくお願いします。
承知しました。
皆さんのご要望にお応えします。
どうぞ最後までご覧ください。
この記事でわかること
マーケティングのセグメンテーションに役立つ「セグメンテーションフォーマット」のフレームワークとテンプレートをわかりやすく解説します。
この記事のメリット
- メリット①
セグメンテーションのフレームワークとテンプレートを活用することで効率的なマーケティングプランニングができるようになります。 - メリット②
論理的な思考力を鍛えることができ、あなたのプランニングクオリティがワンランクアップします。 - メリット③
セグメンテーションのフレームワークとテンプレートを打ち合わせや資料作成などに活用していくことで、より論理的でクリエーティブなマーケティングを展開できるようになり、一目置かれる存在になれます。
セグメンテーションについて
はじめにセグメンテーションの定義を解説します。
セグメンテーションは、ターゲットとするユーザー層を決めるために市場を細分化し、マーケティング資源を投下する対象を明らかにすることを示します。
セグメンテーションをすることで、競争優位性を発揮しやすいポジションを発見しやすくなります。
セグメンテーションが重要な理由
セグメンテーションの重要性についてもう少し掘り下げて解説します。
- ユーザーや市場が変化しているから
消費ニーズの多様化、市場競争の激化、社会のニューノーマル化などで、新しい切り口の市場を切り開く必要性が高まり、セグメンテーションの重要性も高まっています。 - WEBマーケティングにシフトしているから
ユーザーとの情報接点や購買接点がマスからWEBにシフトしたことで、ユーザー個々のニーズや購買行動に細かくアプローチすること可能になり、セグメンテーションの重要性が高まっています。
デジタルマーケティングや各種マーケティングツールが普及していることもあって、この流れはより一層加速していくと言われています。 - 利益拡大に貢献するから
セグメンテーションを成功させると競争優位性を発揮できる市場を獲得することができ、利益が大きい市場にマーケティング資源を集中投下することができるようになります。
そして、その結果、利益を最大化することが可能になるのです。
セグメンテーションの進め方
それではセグメンテーションの進め方を解説します。
下のチャートをご覧ください。
- STEP-1
セグメンテーションの変数を検討します。 - STEP-2
仮説やアイデアにマッチする変数を活用してセグメンテーションフォーマットを検討します。 - STEP-3
セグメンテーションのチェックポイントを検討しながら、仮説やアイデアを実現させることにマッチしたセグメンテーションをプランニングし、その内容をセグメンテーションフォーマットに落とし込みます。
セグメンテーションの変数とは
セグメンテーションの変数は以下の5つを検討しましょう。
- 人口動態変数(デモグラフィックス)
人口動態変数は年齢、性別、家族構成、職業、収入、貯蓄、ライフステージなどです。
年齢であれば10代・20代・30代と年代ごとに分類したり、職業であれば営業職・プログラマー・経理などとより細かく細分化していきます。
人口動態変数は従来から最もメジャーな変数で取り入れている企業が多いことが特長です。 - 地理的変数(ジオグラフィックス)
地理的変数は国、地域、都道府県、市町村、都市郊外、人口密度、気候、文化・生活習慣、宗教などです。
EC通販の展開を国内にするのか越境ECにするのかとか、飲食店のターゲットを〇〇線沿線の〇〇エリアの生活者をターゲットにするなどが地理的変数による戦略の一例です。 - 心理的変数(サイコグラフィックス)
心理的変数はライフスタイル、信条、志向性、性格、好みなど、ユーザーのパーソナリティに紐づく変数です。
たとえばアウトドア派とか流行やトレンドに敏感かなどが代表的です。
最近はニーズの多様化によって生活者の細かいニーズをキャッチする必要性からインサイトの研究が発展し、この心理的変数の重要性が高まっています。 - 行動変数
行動変数は商品の使用率、購入率、WEBサイトなどの閲覧頻度やショップへの来店率、また購入方法、決済方法といったユーザーの行動の変数です。
ライトユーザーをヘビーユーザーに育成する戦略などで活用されます。 - デジタル変数
デジタル変数はPC・スマートフォンなどのデジタルデバイス、Windows・Mac・iPhone・AndroidなどのOS、SNSやオンラインショッピングのプラットフォーム、SoftBankなどのキャリア、さらにWEBやデジタルの理解度を示すデジタルリテラシーなどです。
WEBマーケティングが主流の現在においては特に重要度が高い変数と言えます。
下のチャートはセグメンテーション変数のチェックシートです。
変数を検討する際にご活用ください。
セグメンテーションフォーマットの作成方法
続いてセグメンテーションフォーマットの作成方法に進みます。
下のチャートをご覧ください。
セグメンテーションフォーマットはどの変数を活用して、どのレベルまで細分化するかをイメージしながら作成STEP-1 TEP-1 セグメンテーション変数の検討方法
前の章で解説したセグメンテーションの変数の中から、そのあなたの仮説やアイデアを説明するのにふさわしい変数と具体的な指標をピックアップします。
ここからは演習しながら解説します。
セグメンテーション演習の課題
あなたはスタミナ系しょうゆラーメン専門店を出店することになりました。
これからあなたは銀行で開業資金の融資を申し込みます。
あなたは誰をターゲットにしてどこで営業するのかをプレゼンテーションしようとしています。
さて、あなたのスタミナ系しょうゆラーメン専門店の参入市場をセグメントしてください。
スタミナ系しょうゆラーメン、いいですね♪
やっぱり繁華街ですかね?
この演習でセグメントの変数としてピックアップしたのは人口動態変数と地理的変数です。
次のセグメンテーションフォーマットの検討方法でご説明します。
セグメンテーションフォーマットの検討方法
下はこの演習におけるセグメンテーションフォーマットの検討例です。
縦軸には人口動態変数の年代と職業を設定しています。
横軸は地理的変数の都市部と郊外のエリア特性を設定しています。
これらの変数で誰をターゲットとしてどこで営業するのかを検討します。
この演習では4象限のセグメンテーションフォーマットを活用していますが、もっと詳細に細分化したい場合は9象限のセグメンテーションフォーマットを活用しても良いと思います。
セグメンテーションのチェックポイント
ここではセグメンテーションフォーマットを活用してどの市場にアプローチするべきかを検討するのチェックポイントを解説します。
下のチャートをご覧ください。
セグメンテーションのチェックポイントは全部で6つあります。
必ずチェックしていただきたい定番のチェックポイントが4つと、必要に応じてチェックしていただきたいチェックポイントが2つです。
まず定番のチェックポイントから解説します。
こちらはセグメンテーションの4Rとも呼ばれています。
- 顧客の優先順位・波及効果(Rank & Ripple Effect)
そのユーザーが利益にどの程度貢献するのか、また、インフルエンサーとしてどの程度貢献するのかをチェックします。 - 市場規模(Realistic Scale)
その市場で必要十分な売上や利益を獲得できるかどうかをチェックします。 - 到達可能性(Reach)
ターゲットとなるユーザーに対して、商品サービスの配荷や広告などのマーケティング施策の物理的な到達の効率性をチェックします。 - 測定可能性(Response)
商品サービスの購入状況やマーケティング施策の接触状況などが測定可能であるかをチェックします。こちらはマーケティングのPDCAとセットで検討します。
以下の2つは必要に応じてですが、セグメンテーションの精度を高めることにもつながりますのでご活用いただくことを推奨しています。
- 市場成長性(Rate of Growth)
その市場が今後成長する見込みがあり将来的に大きな利益を挙げられるかどうかをチェックします。 - 競合状況(Rival)
その市場に存在する競合の競争優位性を踏まえて市場の魅力度をチェックします。
競合対抗にさらされることで利益を下げるぐらいであれば、その市場を選択しないという考え方もありです。
このチェックポイントを反映させたものが次に紹介するセグメンテーションフォーマットの記載例です。
セグメンテーションフォーマットの記載例
下はこの演習で検討したセグメンテーションフォーマットの記載例です。
あなたのスタミナ系しょうゆラーメン専門店は、学生や若いビジネスマンをプライマリーターゲットに、さらにファミリー層をサブターゲットに設定して、学園都市沿線の郊外住宅地に出店するという戦略を設定しました。
この選択ならば商品との親和性は良し、市場ボリュームも良し、そして、テイクアウトによる売上プラスオンやSNSによるクチコミも期待できます。
競合の脅威も少ないので利益を守りながら市場開拓に専念することができます。
なるほど。
こうやってセグメントするんですね。
論理的だし説得力もありますね。
セグメンテーションフォーマットのテンプレート
下にセグメンテーションフォーマットのテンプレートを掲載します。
まとめ
今回はセグメンテーションのフレームワークとテンプレートの使い方を解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
このフレームワークを活用することで、あなたのアイデアや仮説が論理的かつ具体的で説得力が高いものになります。
また、プランニングや資料づくりだけでなく、打ち合わせや商談の場でも活躍しますので、皆さんのスキルの引き出しに常備していだたき、お役立ていただきたいと思います。
さっそく、活用させていただきます!!
このブログで紹介しているテンプレートは自由に活用しても良いんでしょうか?
はい、大丈夫です。
ファイルが必要な方はお問い合わせフォームからお気軽ご連絡ください。
個別にメールでテンプレートファイルをお送りします。
次回のテンプレート特集は「ターゲティング」を取り上げていきます。
どうぞお楽しみに。
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最後までご覧いただきありがとうございました。